クレームと苦情の違い、わかりますか?
2026.06.28

「それ、クレームですよね?」
その一言で、空気が一気に重くなる。
電話が鳴るだけで、胃がキュッとする。
正直、私も何度も経験してきました。
でも今なら、はっきり言えます。その多くは、クレームではなく“苦情”です。
クレームと苦情を同じにしている限り、現場は苦しくなる
整備工場の現場では、お客様から何か言われると、まとめて「クレーム」と呼ばれがちです。
でも、ここを一緒くたにしている限り、
・スタッフは疲弊し
・対応は属人化し
・現場の空気はどんどん重くなっていきます。
私は現場で、数えきれないほど苦情やクレームと向き合ってきました。
その中で、はっきり分かったことがあります。
クレームと苦情は、似ているようで、まったく別物です。
「クレーム」とは何か
クレームとは、無理な要求をしてくることです。
・できないことを、延々と言い続ける
・金銭の話が主目的になっている
・必要以上に人の時間や心を奪う
・話し合いではなく、圧力や支配になっている
これは改善要望ではありません。
要求です。
ここで大事なのは、相手が怒っているかどうかではありません。
内容が妥当かどうかです。
どれだけ丁寧な口調でも、無理なものは無理。できるところ、できないところをしっかりと線を引く必要があります。
一方で「苦情」とは何か
苦情は、まったく違います。
苦情とは、
会社や担当者に対して、
「もっと良くしてほしい」という思いがある声です。
・しっかり見てほしい
・ちゃんと直してほしい
・説明が分かりづらかった
・対応が少し不安だった
これらはすべて、期待があるから出てくる言葉です。
私は、苦情は「本音」だと思っています。
何も言わずに去られるより、よほどありがたい存在です。
この2つを混同すると、判断を必ず間違える
現場で本当によく見る失敗があります。
それは、
苦情をクレーム扱いしてしまうこと。
「また文句か」
「面倒なお客さんだ」
そう決めつけた瞬間、信頼関係は一気に崩れます。
逆に、クレームを苦情として受け止めてしまうと、スタッフは守られず、現場は消耗していきます。
だからこそ、分けて考える必要があります。
現場で起きた、忘れられない出来事
ある日、強い口調で電話をかけてきたお客様がいました。
正直、最初は「クレームだ」と思いました。
でも、話を整理して丁寧に聞いていくと、最後に出てきた言葉は、こうでした。
「ちゃんと直してほしいだけなんです」
「安心して乗りたいんです」
その瞬間、気づきました。
これはクレームじゃない。
苦情だ。
こちらの確認不足、説明不足を認め、対応をやり直した結果、そのお客様は今も通ってくださっています。
最初の判断を間違えていたら、完全に失っていた関係でした。
判断基準は、たった一つ
迷ったとき、私はこう考えます。
その声は、
「改善」を求めているか
それとも
「要求」を通そうとしているか
感情ではなく、中身で判断する。
これができるようになると、クレーム・苦情対応は驚くほど楽になります。
分けて考えられるようになると、現場は確実に変わる
苦情は、真剣に向き合う。
クレームは、きちんと線を引く。
これだけで、スタッフのストレスは減り、対応のブレもなくなります。
クレームや苦情は、避けるものではありません。
扱えるようになるものです。
ここまで読んでいただいた方へ
ここまで読んで、「考え方は分かった。でも現場でどう揃えればいいんだろう」そう感じた方もいるかもしれません。
実は、こうしたクレームと苦情の違いや現場で迷わないための考え方を、私は研修という形でお伝えしています。
研修について、少しだけお話しします
この研修の軸になるのが、
**「コミュニケーションスタイル」**という考え方です。
人にはそれぞれ、
・伝え方
・受け取り方
・反応の仕方
に、はっきりとしたタイプがあります。
このスタイルを理解すると、
同じ言葉でも
・クレームに発展する対応
・苦情で収まる対応
その違いが、はっきり見えてきます。
相手のタイプ。
そして、自分自身のタイプ。
ここが分かるだけで、クレーム・苦情対応は劇的に変わります。考え方そのものも、大きく変わります。
実際に研修を受けた現場からは、
「今まで、苦情やクレーム対応を教わったことがなかった」
「すごく勉強になった」
「そのまま実践で使えて助かっている」
そんな声を多くいただいています。
ディスカッション式・参加型の研修です
この研修は、私が直接お伺いして行う、ディスカッション式の参加型研修です。
一方的に話す座学ではありません。
現場で実際に起きているケースを題材に、意見を出し合い、考え、整理しながら進めます。
「自分ならどう対応するか」
「なぜすれ違ったのか」
「どう言えば伝わったのか」
これを言葉にすることで、理解は一気に深まります。
内容は、3時間の研修。
フロント、現場スタッフ、管理者、どの立場の方でも参加でき、全員の考え方が揃っていく構成です。
最後に
クレームと苦情を分けて考える。
それだけで、現場も、人も、確実に楽になります。
もし、
・対応が属人化している
・クレーム対応が怖い
・現場が疲弊している
そう感じているなら、この研修は必ず役に立ちます。
会社にお伺いしての社員教育研修として対応可能です。
気になったタイミングで、いつでも声をかけてください。
その一歩が、現場と未来を変えます。